覚悟をもって集うーー東川お料理隊

  1. Lifestyle

この1ヵ月のことを振り返っていました。気がつくとブログを更新していませんでした。書きたいと思うことがたくさんあるのに、素直に書けなかった理由の1つは今のコロナの状況があります。


至誠が亡くなった後、11月から東川の家に来るようになり、年が明けてからは10日くらいずつ、東京と東川を行き来する生活が続いています。


東京にいると相続の手続きや仕事に追われ、心休まる暇がありません。東川に来るととても安心し、ほっとして緩やかに時が過ぎていきます。


東川にいる間、友人たちが入れ代わりやってきてくれています。他県の行き来を自粛することが求められている中、それは決して褒められたことではないかもしれません。しかし、友人たちも私も、限られた時間と条件の中、今でなければ会えない、来られないかもしれない、という思いがあります。


私は至誠との時間を通して、時間は限りあるのだということを深く深く知りました。


遠方から泊まりに来るには、スケジュールの調整、家族の状態、自分の健康など、さまざまな条件がよしとならなければ実現しません。お互いに危険も覚悟した上で、最善の準備と心がけで集っています。東川でも公共施設の立ち入りは制限されており、友人たちともほとんどをこの家で過ごしています。


2月の初め、バケラッタのパーティの時、お料理を担当しているチームが来てくれました。至誠もこのお料理チームに入れてもらい、クリスマス会やサローネ報告会のときの料理を手伝っていました。


最初のきっかけはなんだったのか、、、森山さんが声をかけてくれて、いつの間にか至誠もお料理チームに。森山さん曰く「個性の強いお料理の人たちの緩衝役」としてアシスタントをしていましたが、そのうち、ゼッポラというイタリア料理の揚げ物をまかされるくらいになっていました。


そのお料理チームの皆さんが、忙しい時間を調整して、東川まで来てくれたのです。


名付けて、東川お料理隊。


お料理隊の皆さんと地元のスーパーに買い物に行き、材料を揃え、東川2M houseでみんなで料理をしました。アイランドのキッチンを4人で囲んで調理をする。次々に自然に役割が決まっていき、スムーズに進んでいくのは、今まで何度も重ねてきたチームワークのなせる業でしょうか。

雪景色を眺めながらのお料理。
みんなが待ちわびていた時間。


私もその一角で、リンゴのタルトを焼きました。至誠も一緒に、そこで料理をしているようでした。

ミーレのオーブンのオート機能におまかせの、
りんごのタルト。


出来上がった料理を大きなテーブルに並べ、みんなでワインを開けて(私は炭酸水ですが)、楽しく美味しくいただきました。


こうしたかった。至誠も私も。やっと、ここでみんなで集えたね。

貴重な限られた時間を意識して集う。


メニューは大人のハンバーグを中心に。

食事の後も、お茶を飲みながらゆるりゆるりと時間が過ぎていきました。薪ストーブを炊き、その炎を見つめながら。


夜が更けて、雪が降ってきました。


みんな言葉少なく、その雪を眺めていた時間が今も忘れられません。
静かな時間でした。
豊かな時間でした。
かけがえのない時間でした。


ありがとう。ありがとう。ありがとう。

翌日の朝食は、前日の材料を使った
スペイン風オムレツ。

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