インテリアとしてファミリーフォトを飾る

  1. Interior

MLスタイリングで、家具と一緒にファミリーフォトをご提案した。

先日、家具の納品と同時に、写真の額を掛け、スチール撮影をさせて頂く。ML認定コーディネーターの鶴園瞳さんとモダンリビングで、インテリアのコーディネートを担当した。


壁にアートを飾りたいけれど、特に好きなアーティストはいないんです、というご要望が多い。それなら、ご家族の写真はいかがですか?とおすすめする。イギリス取材で素敵に子供の写真を飾っている家を何度も目にしたことがあるから。


カメラマンの名和真紀子さんにお願いし、鶴園さんと私がディレクションして丸一日かけて公園と家で撮影した。子供の撮影は、とにかく時間をかけることが大切。自然な表情や笑顔を撮るために、自由に走り回り、笑い、カメラのことを忘れてもらうこと。途中、泣いたり、ぐずったりという表情もまた可愛い。


大量の写真から名和さんがセレクトし、私達のおすすめの写真やサイズも参考にして頂きながら、奥様にじっくり選んで頂いた。


ファミリーフォトをインテリアとして飾るときのポイントは3つある。


1.リアリティが出すぎないよう、写真は柔らかい印象のモノクロに仕上げる。


2.インテリアに効くようサイズは大きめにする。


3.インテリアに合う素材やサイズの額を選び、きちんとマットに入れてセッティングする。


今回、60センチ角のパネルを2点は名和さんの指示のもとプリントしてもらい、額に入れたプリントは名和さんご自身でプリント。写真によって、「柔らかさ」も微妙に変えている。


額は、東川の東10号工房の遠藤さんに制作を依頼。私が工房に伺い、材料やデザインを相談。枠の太さ、奥行き、背後の処理など、細かく相談にのって頂いた。


モノクロの4点の額は、木目がわかる程度の黒塗装に。1点だけ、お母様とお嬢様たちの写真は、公園の緑との相性が良かったので、ふんわりとした淡いカラー写真に。こちらは室内の床や壁の素材に合わせて、ウォールナットの額を選んだ。


仕上がった額は東10号工房から名和さんに送ってもらい、名和さんが東京の世界堂にプリントと共に持ち込んで、世界堂でマットを選び、セッティングしてもらった。


撮影から半年。額を掛けた時、お二人のお嬢様はすでに少し大人びた表情になっていた。時間が経てば経つほど、あの日のご家族の一瞬が特別なものになるだろう。インテリアの中に、そのご家族だけの写真がある。


家具と写真が揃い、インテリアが完成した時、心から喜んでくださったご家族のお顔が忘れられない。
インテリアの仕事をしていて、幸せを実感する時間。


今回は額以外にも、東川とのコラボレーションができた。
寝室のデスクは北の住まい設計社にオーダー。壁の壁の間にぴったり入るよう、サイズを決めた。椅子も北の住まい設計社のもの。写真の額を黒にしたことで、デスクとの一体感が生まれた。


もう一つ、今回制作したのが表札。土台はヴィンテージマンションに元からあったものだが、名前の部分のプラスチックの板が割れていた。ウォールナットの板に、お名前をレーザーで刻印。とてもきれいに仕上がった。これは、やはり東10号工房の清水さんが制作を担当してくださった。初めての試みだったけれど、マンションの表札に木を使うのはとても良いと思った。


MLスタイリングだからできること、MLスタイリングにしかできないことをーーそんな仕事がしたい。


それぞれのご要望に寄り添って、インテリアをお手伝いしていきたいと願っている。

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