未来は予想できないーー去年の今日は「退院」だった

  1. Family

2020年7月11日。去年の今日、家人は最初の病院を退院しました。9ヶ月の抗がん剤治療を経ての、白血病の寛解。私達にとって、待ちに待った日でした。

家族の退院→http://yuka-shimoda.jp/family/748/

あれから1年。この間に、再発、臍帯血移植、退院、入院、退院、入院、退院、入院、退院。そして自宅療養。

あのとき、1年後はもっと元気になっているはず、と信じて疑いませんでした。

まさか、歩くことが不自由な状態になるとは、、、。

今、家人は要介護3の認定を受けています。介護保険の手続きやその後の流れは、とてもスムーズかつスピーディで、札幌での両親の時とは全く違いました。

それはとても有難いことなのですが、正直、その変化の速さに、私の心はついていけませんでした。

誰にだって、未来を見通すことはできません。

もしそれができたら、絶望してしまうかもしれません。

自分にいつも言い聞かせていることがあります。

過去を振り返ったり、未来を憂えたりしないーー今、この時だけを見る。

家人は再発しているわけではないし、帯状疱疹も治りかけているし、肺炎も重症ではないのですから。

2人の時間の密度が、今ほど濃かったことはなかった。この時間こそが、今、いちばん大切なものです。

ずっと食欲がなかった家人が、今日は私の作ったコーヒーゼリーが食べたい、と。

家人は、東川の家の庭から知人が摘んで送ってくれたサクランボやイチゴと共に、美味しい、美味しいと言ってコーヒーゼリーを食べました。こんな小さなことが、本当にうれしい。


コーヒーゼリーにはクリームではなく、
牛乳に三温糖を加えたものをかけて食べる。

1年前にはなかったもの。

去年よりもより多くの人の支え、励まし、笑顔。そして、あの家。

東川2M houseが私達を待っている!

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