東川住民になりましたーー初雪の朝に

  1. Family

11月10日、今朝、目が覚めたら、外は雪化粧していました。薪ストーブの火と雪を眺めながら、クラシックギターの曲を流して朝食をとりました。

簡単でも丁寧にーーストーブの炎と雪の前で。


2年前の11月2日、私は至誠を連れて東川に来ました。
至誠が逝ってから6日目のことでした。

3月に竣工したものの何も整っていない家を住めるようにするためにはいろいろ準備が必要でしたが、私にはその気力も体力もありませんでした。
友人のミカリンが、忙しい仕事をやりくりしてついてきてくれなければ、こんなに早く東川に来ることはできなかったと思います。

11月の東川は紅葉がきれいだったはずですが何も思い出せません。
ただ、数日経って行ったSSAWの拓真館の丘から見た金色のカラマツだけは、くっきりと記憶に残っています。

ただただ美しかった。空も木々も、何もかもが、、、。
SSAWのたかはしよしこさんの丘スープが優しくて、それだけで涙が溢れそうでした。

そして、今年、至誠の命日である10月26日に東京を転出し、父の月命日の30日に東川に転入、東川町民になりました。
2014年に、東川に初めて取材に来てから10年。あの時、今のひとりの暮らしを想像することは到底できなかった。。。

私にとって「東川記念日」ともいえる11月2日を挟んでの、今年の数日間はとても幸せな時間でした。

11月1日
東川に住んで音楽活動をしているドートレトミシーのYukoさん、匡祐さん、白樺カゴのミカさんの3人と、家でキャンドルディナーをしました。
ゆっくりと話が開いていき、キャンドルの灯りの中で、心地よい時間が流れました。

みんなキャンドル好き。
キャンドルの灯りが気持ちをほぐしてくれる。

11月2日
ヨシノリコーヒーのヨシノリさんと紗世さんにお誘い頂き、富良野までドライブしました。
建築中の別荘で、お知り合いの職人さんの素晴らしい手仕事を見せて頂いて、そのあとお二人に、町民祝いと称してビストロランチをご馳走になりました。

富良野へのドライブ。
おしゃべりが楽しくて。

11月3日
2年前を思いつつ、美瑛のSSAWへ。カフェでゆっくりつぶつぶパンケーキセットとコーヒーを。そのあと、たかはしよしこさんのご自宅で開催中の大園篤志さんの器展へ。白い器をたくさん、そしてラクアンカンプリのショールも、自分へのプレゼントとして購入。久しぶりに、よしこさんともお会いできました。

大園篤志さんの器。

ラクアンカンプリのショール。


東川町民になったことをSNSにあげると、たくさん方からの「おめでとう」「いらっしゃい」、そして「ありがとう」とコメントを頂きました。それがとてもうれしかった。受け入れて頂いている、ということが、、、。

町民祝い、とある方から頂いたマグカップ。
以前、北の住まい設計社で買った器とお揃いだった。
次の日の朝はこのセットで。


今、外は吹雪のように雪が舞っています。この真っ白な景色を見るのも半年ぶりですが、こうしていると夏のひと時があったことを忘れそうです。


北海道では、秋と冬の境目がはっきりしています。雪が降れば、その日からが冬。
ここにいると、不思議と寂しくない。東京のたくさんの人の中では、3日以上いるのは辛いのに。


東川での3度目の冬がやってきました。
白い雪と共に、静かに時間が流れて行きます。至誠と私の時間が。

外は吹雪いて雪はどんどん積もっていった。