3時間おきの痛み止めの投薬。家人の帯状疱疹はまだ激しい痛みが治らず、2人とも毎夜、切れ切れの眠りの日々です。
朝、目が覚めて、ベランダに出ました。外にはいつもと変わらず、たくさんのビルが並んでいます。
目が緑を求めて彷徨いました。
東川の庭が浮かび、ああ、あそこに行きたいと心がつぶやきます。
昨年の6月20日は、東川プロジェクトの地鎮祭でした。草高く覆われた土地での、東川神社の神主さんの祝詞を思い出します。1年という時間は、何もなかった場所に、「2人とみんなの家=東川2M house」を実現してくれました。
6月13日、14日は、アルフレックスのウェビナー収録で、旭川の上野ファームに行きました。上野ファームはルピナスの花が咲き乱れ、風に吹かれてのウェビナーは本当に気持ちよくて、これは神様のギフトだ、と思いました。
その日はひとり東川の家に泊まりました。2度目のお泊まりです。4月に訪れた時は、朝、雪が降り、庭も冬枯れの様子でした。けれど、この日の庭は、春を過ぎ、初夏の景色になっていました。
家に着いたのは、夕方、5時。まだ陽は高く、田植えを終えて間もない田んぼの水鏡がキラキラと光っています。
一面に生えたマーガレットの白、その中にアクセントのようにオリエンタルポピーの赤が混ざっています。いちごやさくらんぼも、緑の実をたくさんつけていました。
ベランダに出て、RODAのソファに座り、信じられないような美しい景色に浸りました。
家の中にも、大きな開口から庭や周囲の田んぼが入り込み、室内にいながらにして、外のようです。マーガレットを少し摘んで、カルティオのグラスに飾りました。
特別なものは何もいらない。
ここでは、少ないことがとても豊かです。それを、心から信じることができました。
翌日の朝はテラスで簡単な朝食をとりました。こうして、ここで朝ごはんを食べることを何度、思い描いたことか。
帰宅して、1週間ほど経ち、草刈りをしてくれている方から、庭の写真が届きました。マーガレットはいっそう勢いを増し、オリエンタルポピーの赤で、庭の一角が染まっています。
次々に自然に生えてくる花たち。次に行った時には、全く違った景色になっていることでしょう。その日々の変化を、2人で眺めて暮らせたら、、、。
今、望むことはただそれだけなのです。
iPhoneから送信