今日は、昨年の10月26日に亡くなった至誠の月命日です。
日の出と共に起きて、ストーブを焚き、蜜蝋のキャンドルをつけました。
北の住まい設計社で、友人が買ってくれた蜜蝋のキャンドル。一箱20本入りですが、残りは16本になりました。
普段は日常の中で、社会との接点を持たなければいけない時間があり、どこか心をセーブしているところがありますか、この日のこの朝だけは、何にも遮られず至誠と語り合う時間です。
今朝は動画を見ることから始めました。毎朝の紅茶を淹れるTea Boyの至誠。おもしろい小話をしてくれる至誠、さっそうと歩いていく至誠。でもいちばん多いのは、おいしいと言って食べている至誠です。そのリアクションは心から食べる喜びを伝えるものばかり。
食べられない時期があり、食べられるものにも制限があり、食べることがこんなにも大変なことなんだと知った入院生活を経て、一時退院の時や、退院してからは、本当に一生懸命食べていました。
去年の今頃の私の日記を読み返してみると、朝昼晩、食べた物が記してあります。
12月25日に臍帯血移植を受け、心待ちにしていた3月19日の退院を間近にして、リハビリを始め、無菌病棟から一般病棟へ移ったのが2月25日でした。
日記には折々の至誠の言葉も記しています。
【2021年2月28日】夜、至誠とFaceTimeで長く話す。「病気になって運がよかったと思うよ」と至誠。ずっと緊張しているとも。至誠が長く耐えてきたことを思う。早く家でゆっくりさせてあげたい。一時退院の時、「タクシーから見えた景色が輝いていた」と。涙が出る。
1度も泣き言を言わず、最後まで弱音をはかなかった至誠。
生きることに前向きで、笑いを忘れなかった至誠。
なんて強い人だったんだろう。
今日2月26日は、2014年に102歳で亡くなった母方の祖母、玉村波江の9回目の命日でもあります。
優しかった祖母と、優しかった至誠と。きっと今頃は2人で、私に向かって微笑んでいるのでしょうね。
今日も東川の雪は静かに心を浄化してくれます。大きな窓の向こうにゆっくりと雲が流れていき、ストーブの炎が暖かく包み込んでくれます。今朝も鳥たちがひまわりの種をついばみにやってきました。
ただこれだけのことが、本当に優しい。
たくさん泣いて、思い出して。またこれから1ヵ月生きていける。
蜜蝋のキャンドルが燃え尽きようとしています。
さあ、1日を始めよう。
iPhoneから送信