壊れやすい「小さな幸せ」

  1. Family

今朝、起きてきた家人が廊下で膝から崩れ落ちるように倒れました。


朝食の用意をしていた私はびっくりして駆け寄りました。何とか立ち上がり、歩くこともできましたが、少し動くと痛みがあるようです。


それでもがんばって朝食を食べ、少し休んでいたら、疲れたのか37.2度の微熱が出ていました。


腫れてもいないし、骨折ではなさそうです。(私自身が骨折を何度も経験してるので、骨折ならすぐにわかります)もう少し様子を見て、病院に行こうと思っています。


本人が思っている以上に筋力が衰えていて、先日も散歩の途中で同じように膝から崩れてしまったことがありました。


ささやかな小さな幸せは、ちょっとしたことで壊れてしまいます。


朝のバイタルチェックの時に、平熱であればそれでよし。血圧がさほど高くなく、体重が減っていなければそれでよし。朝食が美味しく食べられればそれでよし。短くても散歩に行ければそれでよし。


本当に、ささやかなことなのです。でもそのささやかなことがなんて大切なのでしょうか。


家人は退院したとは言っても、まだまだ1人では暮らせず、免疫力も充分ではありません。筋力が衰えているため、さまざまなところに支障が出ます。疲れやすく、昼寝をしないともたない。お腹の調子も万全ではありません。


私にとっていちばん大切な事は、1日1日が大過なく過ぎてくれること。
そのためなら、自分の暮らしの制約はまったく苦になりません。買い物は最低限、仕事も極力、リモートにしています。


今、私がコロナになって2週間隔離、となると家人は暮らしていけません。もちろん多くの方が助けてくださると思いますし、そのときには遠慮なくお願いするつもりでもいます。けれど、家人がもしコロナになると、かなりの高い確率で重症化を免れないでしょう。


外食は2人ともまったくしていませんし、買い物は週に2回だけ。美術館もこの1年半、行っていません。インテリアショップも、仕事以外では訪れていません。散歩の時も、不織布のマスクを二重にし、可能な限り外さないようにしています。


仕事に関わることに関して言えば、インプットしていかないことへの不安は常にあります。でも、今、私にとって優先順位の最も高いことは何なのかと言えば、それは家族が健やかでいてくれること以外にありません。


社会が変異型のコロナによって、ますます厳しい状態になっていく中で、自分や家族にとっての、生きることの優先順位を考えることは、とても重要なことだと思います。

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