「美しく食べる」ということ

  1. Lifestyle


今朝は、家人のFaceTimeで目覚めました。ここ数日、Messengerの既読もなく、FaceTimeもできなかったので、とても苦しかった。ですから今朝のFaceTimeはことのほかうれしいものでした。


この間、気持ちは落ち着かなくて、食べることもなおざりになっていました。そんな時、立て続けに美味しいプレゼントをいただきました。


ご近所の友人がわざわざ買いに行って届けてくれた、ペリカンの食パンとバターロール。パンのほかほかとした香りが、とても心を和ませてくれました。

ペリカンの食パンをハニーシナモントーストにして。
器は美唄の木工作家、内田悠さんのもの。


そして翌日には、真っ赤な大粒のイチゴが1箱。いつも気づかってくださる、年上の先輩からのサプライズでした。「美味しいもの食べて、よく寝て、深呼吸洗顔して、自分をハグしてね」というメッセージと共に。

バカラのグラスに盛って、ミントを少し。


ガブリとそのまま食べると、ジューシーで甘くて爽やかに酸っぱくて、目が覚める感じがしました。


今朝はそのペリカンのパンとイチゴで朝ごはん。少しだけ気を配って器を選び、できる限り美しく盛り付ける。しばらく、こういうことを忘れていたなぁという気がしました。


私の母は、どんな時も手間を惜しまず、丁寧に料理をする人でした。決して特別な器を持っていたわけではなく、飛び抜けてアーティスティックなセンスがあったわけでもありませんが、その時あるものを使い、できるだけ美しく作ってくれました。


その頃は、そんな母の料理を特別なものとは思っていませんでした。
今だったら、もっと深い気持ちで、心を砕いた母の料理を受け止められたのに。4年前に亡くなった母のことを、今になってとても愛しく思うのです。


ただ生きるために食べるのであれば、エネルギーだけとれればいい。どんな形であっても大差はありません。けれど、それでは心が乾いてしまう。


「美しく食べる」ということ。それは、ただ見た目がきれいということだけではありません。心を満たす食べ物にする、ということなのだと思います。


気持ちが落ち込み、元気がない時ほど心は美しい食べ物を求めているのです。


昨年の暮れからこの新年にかけて、家人の病状がとても心配だったこともあって、先々のことを考える気持ちになれませんでした。


自分は何をしたいのか。今年はどうしていくのか。自らのビジョンは何なのか。


けれど、ここ数日、自分の心の中にあるものを整理して書いていると、おのずから進むべき道が見えてきたような気がしています。


I want to deliver the beautiful way of life.
人生を豊かにするための、美しい暮らし方を伝えたい。


そう、心から思います。

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