東川プロジェクト(二拠点生活のための、北海道東川町での家づくりのこと)の更新が滞っていましたが、8/4に着工しました。
土地を購入したのが昨年の7月。
ちょうど1年になります。
竣工は12月末の予定。輸入物の家具は、納品まで6ヶ月かかることも多いので、そろそろ発注しなくてなりません。
設計の最初の段階から、こんな家具を置こうというイメージはありましたし、設計の森山さんとも折々に話し合ってきました。
とはいえ!!!自宅の家具を決めるのは難しい!!!
さまざまな可能性、必然性を考えると、あれもいいな、これはどうだろうと迷走するばかり。
立ち止まっては考える中で、やはり中心になるのは、自分たちがどう暮らしたいか、ということ。
見た目の格好良さや写真映えではなく、想定される暮らしの中にあって自然かどうか、また、訪れる人と馴染むかどうか、も大きなポイントでした。
そして、特に大きな家具、ダイニングテーブルは空間全体から選んでいくことを重視。
ダイニングテーブルは8人座れるように、と最初から森山さんにお願いしていました。
なぜなら、来客が集まるのはソファではなく、ダイニングになるだろうと思ったからです。
テーブルの2600㎝というサイズを想定して、空間も考えられています。
オークの床材なので、石やガラスといった異素材との組み合わせというセレクトもインテリア的にはありですし、床と同じ素材よりスッキリ見えることは間違いありません。
ただ、手触りの良さや、地域の人たちが集うことを考えると、この家に大理石のテーブルは馴染まないように思いました。
もうひとつ、森山さんと検討したのはテーブルの脚です。多くの方々が座る時、脚がじゃまにならないデザインを探していました。
ダイニングテーブルのすぐ横に隣接してキッチンが来るので、そのバランスを考えると、丸テーブルの選択肢はなし。
その結果、選んだのは、アルフレックス・ジャパンが扱うイタリアのリーヴァの「LIAM」。素材は床に揃えてオーク。
「LIAM」の特徴はアイアンの一本脚。センターではなく、一方に寄っています。アイアンを現しにしたものと、木でカバーしたものがあり、空間とのバランスから木の脚を選びました。
ダイニングチェアは、ウェグナーのPP58かPP68にしようと決めていました。ラストダイニングチェアとも呼ばれるこの椅子は、日本での取り扱いが始まった時に取材したこともあり、デンマークのPPモブラーを取材で訪れたこともあります。今回、いろいろな椅子を改めて座り試してみたとき、ウェグナーの数ある椅子の中でも、これが感覚的にぴたっときました。
椅子は身体にいちばん近いもの。何がいいかは、最終的には感覚だと思います。
PP58は革のシート、PP68はペーパーコード貼り。シートハイも44㎝と42㎝の2種類あります。
どちらかを選ぶにあたって、家人と2人で座り試しをして決めたいと思いました。北欧家具のセレクトシッョプ、銀座にあるダンスク・ムーブル・ギャラリーにご相談したら、ショップに両方の椅子を取り寄せてくださいました。
7月のある日、家人と銀座へ。
実際に座ってみると、私たちには革のシートの方があたりが柔らかく、靴を脱いで座ると、シートハイは42㎝がしっくりきました。
というわけで、家の中心となるテーブルはリーヴァの「LIAM」、ダイニングチェアはPP58の42㎝で決定。
バケラッタが模型にしてくれた写真がこちらです。
家具を選ぶ課程は、ただ家具を決めるということだけでなく、これからの暮らしを考え、シュミレーションする重要なプロセスだと思います。