どうしようもなく不安になる。いてもたってもいられない。それは未知への恐れからくるのだと思います。
今のこのパンデミックの状況もそうです。漠然とした不安。そして迷い。
その不安を払拭するためには、事実を知ることが何より大切なのではないでしょうか。
何が危険で、何が危険でないのか。イメージや雰囲気ではなく、数字の裏付けのある事実を知ること。自分の中の基準をはっきりと持つこと。最悪の場合を想定して行動すること。
ここ数日の家人の状態に、私の心は恐れでいっぱいでした。どんなにそれを拭おうとしても拭い切れない。
今日も家人の病院に行きました。担当の先生が会ってくださり、パソコンの画面を見ながらデータを元に丁寧に、今の状態を説明してくださいました。
白血病の臍帯血移植後、現れるであろうと予想されていたGV HDが出てきていること。
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GVHD(graft-versus-host disease:移植片対宿主病)
GVHDは日本語では移植片対宿主病といいます。白血球は自分以外を敵と見なして攻撃する性質を持っています。移植されたドナーの造血幹細胞がうまく患者に生着すると、患者の体の中をドナーの白血球が回るようになります。すると、このドナーの白血球にとっては、患者の体は「他人」とみなされますから、免疫反応を起こして患者さんの体を攻撃してしまいます。
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家人の具体的な症状は、発熱、皮膚の乾燥、食道のあれ、痰、咳、、、。
しかし、MRIの結果、肺炎の症状が見られなかったと聞き、ほっとしました。また肝臓の数値が悪かったのですが、それも1日でかなり改善していました。白血球の数値も3400を超えています。具体的な数値を見るとその変化が明らかにわかります。
英語では、Facts&Dataと言いますが、事実と数値に勝る真実はありません。
先生のお話を聞いているうちに、もやもやとした不安がかなり収まっていきました。
その後、車椅子の家人とガラス越しに会って、短い時間ですが言葉をかわし、思っていたほどには憔悴していないこともわかりました。
昨日から個室に移動したので、FaceTimeもできるようになりました。といっても本人の状態があまり良くないので1日に1,2回ですが。
仕事であれ、人生であれ、どんなときにも恐れはついてまわります。それを強い気持ちでねじ伏せようとしても、限界があります。
その恐れに向き合うためには、事実と数値が何よりも武器になる。
不安は知識と理性で乗り切るしかないのだと、今、改めて思うのです。
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