心が辛い時の3つの処方箋

  1. Interior


心が辛くはありませんか。


わけもなく寂しい時もあるし、はっきりとした理由があって落ち込むこともあります。


家人が急性白血病で入院して、1年3ヶ月が経ちました。入退院の繰り返し、そして臍帯血移植。


ここにきて免疫反応が強く、発熱や発疹、さまざまなな症状が出てきています。以前は当たり前にできたMessengerやFaceTimeも自由にできません。


今日も病院に行ったのですが、入院して初めて、ガラス越しに会うことさえ出来ませんでした。


連絡が取れないというのはとてもこたえます。悪いほうにばかり想像してしまうし、いてもたってもいられない気持ちになったりもします。


今、多くの方が、施設や病院に入っている高齢のご両親と会えないという状況の中で、そのお気持ちを思わずにはいられません。


幸い、家人とは、夜になってFaceTimeをすることができ、思ったほど状況が悪くないことを確認できて一息つきましたが、それまでの数時間は本当に辛かった。


こんな時、私には、少しでも楽になるための、自分なりの3つの手当てがあります。

1、花を買う。


とても簡単なことなのですが、でも間違いなく、少し気持ちが柔らかくなる方法です。


今日も病院の帰りに花を買いました。いつもは1種類の花をたくさんということが多いのですが、今日は普段は買わない色の花を数種類。


花を選んでいる時間はとても慰めになりましたし、帰ってからそれを生けるのもまた、心を落ちつかせてくれる時間でした。

普段は白い花ばかり。
珍しく、えんじ色の小さなガーベラに手が伸びた。

花だけでなく、グリーンもたくさん生ける。


2、キャンドルをつける。


夜よりも夕方が苦手です。少し寒くなって、日が陰ってくると、ひとりでいることが心もとなくなります。


そんな時はまだ明るくても、キャンドルをつけることにしています。いつもティーキャンドルをグラスやキャンドルホルダーに入れてあるので、すぐに使えます。


寂しい時は、少し多めにキャンドルをつけます。なぜでしょう。キャンドルの炎を見ているととても慰められるのです。

そしてそれに合わせた音楽を流します。灯りと音が空間を満たしていくと、寂しかった気持ちが少し薄らいでいきます。

キャンドルコーナー。
その日によって、ひとつだけのことも。


3、本を読む。


どうしようもない時、現実を忘れたい時。私は本を読みます。


本の世界に入り込めば、一瞬でも忘れることができる。そんなときの本は新しい本よりも、目を通したことがある本の方が、肌に馴染んだリネンのように寄り添ってくれます。

自宅のリビングのソファの後ろの扉を開けると、本がぎっしり詰まっています。その中から、今の気持ちに合った本を取り出して読み始めます。ポットで入れた紅茶を傍に置いて。

扉を閉めれば、壁のように見える本棚。


今夜の一冊は10年以上前に買った「ウィリアム・モリスへの旅」(藤田治彦)。


モダンリビングで、ウィリアム・モリスの特集をしたときに読んだ本です。藤田先生の講義も聞きに行きました。
いろいろあった1日だったけれど、この本を読みながら眠りにつけるでしょう。

イギリスの空気に触れたくて。


私の「心が辛い時の3つの処方箋」。

どれも特別なことではありませんが、どなたかのお役に立てば幸いです。

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