近く東京の非常事態宣言も解除になる可能性が高くなってきました。
それによって全てが解決するわけではもちろんありませんし、むしろ、その後の方が心配だったりもします。
そこから先は、自分で自分を守っていかなくてはいけないし、そのためには少しずつ暮らしを広げながらも、おずおずと用心するしかないのでしょう。
今回のほぼ2ヶ月(私はほぼ3ヶ月)にわたるStay at homeの中で、暮らしを楽しむということを見出せた人と、見出せなかった人がいるのではないでしょうか。
そしてその「暮らしの術(すべ)」の最も基本的なことは、「食べること」に関わることだと思います。
小麦粉や製菓材料がスーパーの店頭からなくなって、パンを焼いたりお菓子を作ったりする人も多かったようです。
私も、数年ぶりにスコーンを焼いたり、初めてパンらしきものを焼いたりしてしまいました。
家にいる時間が長いという物理的なことが、簡単に暮らしを変えてしまうんだなぁと改めて思いました。
さて。
家人が入院し、私のひとり暮らしもすでに7ヶ月になりました。
家族の入院についてはこちら→https://yuka-shimoda.jp/wp/family/398/
特にこの3ヶ月は、徹底的なStay at homeだったので、食事はひとり。
途中からFaceTimeで家人と夕食を食べることを始めたので、とても救われていますが、、、。これいいですよ。
時間を決めておいて、それに合わせてご飯を作り、それからFaceTimeを繋いで、一緒に「頂きます!」
でも、ひとりご飯であることには変わりありません。
そうした中で、どうしたらひとりご飯が侘しくにならないか、ということを考えてみました。
同じ料理を作っても、なんとなく侘しい食卓になってしまうこともあります。
多分、それはプレゼンテーションの問題。
もっと簡単に言うと、ひとりでもちゃんと美しく作る、ということに尽きるのだと思います。
「美しく」は料理だけのことではなくて、器や盛り付け、全体のバランス、セッティング全てにおいてのこと。
それは、ともすると「めんどくさい…」にもなるのですが、それを「楽しい」と思えるかどうかなんですよね。
自分のひとりご飯を毎日写真に撮っています。
そうすると侘しくならないためのコツみたいなものが、少し見えてきました。
1、トレイを使う
大きなテーブルにポツンと器が2つ3つ…これはなんとも寂しいものです。
そうならないためにはトレイというゾーニングされた中に、器をセッティングすること。
場合によってはランチョンマットでもいいと思います。
ただトレイだと、そのままセッティングしてテーブルに運び、食べ終わったらそのままキッチンに片付けることができるのが大きなメリットです。
私は洋食系のトレイ、和食系のトレイを使い分けています。
少し大きめのトレイで、すべての器がその中に収まることが条件です。
私は、最初にトレイに器を置いてしまいます。料理を盛ってしまってからでは、トレイに収まらなかったり、全体のバランスが悪くなったりすることもあるので。
2.とにかく彩りよく。
赤、緑、黄色、オレンジ、茶色…黒。
このすべての色でなくても、できるだけたくさんの色をトレイの中に揃えるようにしています。
そうすることによって特別に考えなくても、自然と食材の種類も増え、栄養のバランスも取れます。
もちろん見た目も華やかで楽しくなります。
3、調理は20分以内。
特別煮込んだり、作り置きしたりするものを除けば、夕食の準備は大抵20分と決めています。
料理にかかる時間が長くなると、どうしても面倒くさくなってしまうから。
ここにはご飯を炊くことは含まれていません。
私は玄米食なのですが、三合分を一度に炊いて、一食分ずつ冷凍しています。
ですからご飯は温めるだけ。
メインの料理と、サイドディッシュが2品ほど、味噌汁は付けたり付けなかったり。
4.調理には凝らない。
煮物も好きですが、そういうものは時間があるときに作っておきます。
調理は、焼くか、炒めるか、生のまま。
複雑な味付けはしません。
調味料は、オリーブオイル、塩、酒、醤油少量、時々酒みりん。
それが時短にも繋がります。
5.ハーブを使う。
トマトとレタスだけのサラダでも、ベランダから摘んだ数種類のフレッシュハーブをトッピングすると、味のバリエーションができ、彩りも良くなります。
大葉や生姜も欠かせません。
調理がシンプルな分、ハーブの存在はとても大きいのです。
食事は、お腹を満たすためだけではなく、心を満たすためのもの。
「自分のために丁寧に料理をする」ということが、心を落ち着かせ、惨めな食事にならないためのいちばん大切なことのような気がします。