東川の旅ーーおねえさん達とのかけがえのない6日間

  1. Family
本当に庭が似合う2人。

昨日、至誠のおねえさん2人が、旭川空港から岐阜へ帰っていきました。

一緒にいたこの6日間は、おしゃべりと笑いと、たくさんの初体験があった魔法のような時間でした。
着いた日と帰る日は雨模様。
けれど滞在中はずっと青空が続き、6月の北国の美しさに満ちていました。

そして何より驚いたのは、2人の引き寄せ力の強さ。
東川で私がお世話になっている方、お姉さんたちに会わせたいなぁと思っていた方、思いがけず出会った方も含めて、行く先々で知り合いに会い、言葉を交わすことができました。そのたびにおねえさん達が「離れているので何もしてやれんで、よろしくお願いします」と私のことをお願いしてくれました。

天気も人も、もしかすると至誠の采配かもしれませんけれど。?

上のおねえさんのシゲちゃんは75歳にして初飛行機、初北海道。下のおねえさんのシズちゃんは海外旅行の経験もあるけれど、72歳にして初北海道。
「一度は北海道に行ってみたかった」と言う2人は、羽田のホテルに泊まった前日から、遠足の前の興奮状態に。飛行機の上でもはしゃぎっぱなしでした。?

飛行機の中も3人並びで。

3人の老後の楽しみのためにも、この6日間のスケジュールを書いておきたいと思います。

1日目(6月6日)
品川駅で合流。
羽田空港に隣接するホテルへ。3人で宿泊。

2日目(6月7日)
早朝の飛行機で、旭川空港へ。雲の間から見えた富士山に2人は大感激。旭川空港に着くと見事な晴れ。
東川2M houseに到着し、早速、庭を探索。テラスでお茶。道の駅を偵察し、笹一でお寿司ランチ。まめやでパンを買い、店先のメダカを覗く。

早速、テラスでお茶。

笹一でお寿司ランチ。

帰宅して、オービットを出し、午後のお茶。私が仕事をしている間に、おねえさん達はお土産探しに車で外出。私がまだ行ったことのない六花亭の店を見つけて、宅急便でお土産を送ったそう。夕食は自宅で。六花亭で見つけてきた十勝おこわとシャケとアスパラたくさんのサラダ、蕗味噌、じゃがいものお味噌汁。

シゲちゃんとオービット!
シズちゃんは何度も庭へ。せっせと草取り。


3人で料理して、自宅ご飯。


3日目(6月8日)
朝靄。それがすっと晴れて快晴に。3人並んで自宅で朝食。シャスターデージーが満開の庭を散歩して愛でる。

シャスターデージーが次々に咲く。

3人並んで朝ごはん。


シズちゃんのアザラシが見たい!を実現すべく、旭山動物園へ。シロクマの親子も可愛い。その後、上野ファームへ。ここで上野砂由紀さん(上野ファームのオーナー、ガーデナー)と遭遇❣️上野ファームのサンドイッチでランチ。花が大好きな2人は、一つ一つの花に「可愛いねえ!」を連発、足が止まる。

シズちゃんは念願のアザラシに夢中!


ペンギンも可愛い!
上野砂由紀さんと一緒に。


2人が大好き!と言った花。
上野さんに名前を教えてもらったのに、思い出せず。
が、しかし、Facebookの友達が「カンボク」では?と。
それです!それ!
シゲちゃんが好きな大輪のクレマチスも。
そして北海道らしいルピナスの群生。
メルヘンが似合う!
上野ファームのチキンサンドと
持っていった紅茶でランチ。
上野さんが撮ってくださった私たち。

夕方、オンライン打ち合わせの合間を縫って、上野ファームで3人で選んだ苗を一緒に庭に植える。一つは白い小さな花が咲くタリクトラム・スプレンダイド・ホワイトで、愛称は「タリト君」に。もうひとつは窓のすぐそばにラベンダーを2苗。愛称は「ラブちゃん」。「小石(恋し)だから、LOVEちゃんよ」とシゲちゃん。こういうセンス、至誠とそっくり。?

タリト君。
ラブちゃん。

19時、予約してあった東川の居酒屋、りしりへ。ここで織田先生ご夫妻と関西から来た知人に会う❣️なんてこと!織田先生は自らを「小石さんの管理人です」と笑って自己紹介してくださって。「優しそうな先生やね」とおねえさん達。テーブルも相席させてもらい、楽しい時間に。


4日目(6月9日)
普段から早起きの2人。最後に起きるのはいつも私。?ご近所の奥泉で空豆のお粥と餃子の朝食。窓から旭岳が一望できる。奥泉を出て、土手を回り散歩。またまたたくさんの植物を発見!話が尽きない。土手から見る東川2M houseも感慨深し。

散歩の帰り道、畦道から見た2M house。


天気が良いので、旭岳へ。東川からロープウェイ乗り場まで車で30分。ロープウェイに乗ること10分で旭岳の五合目へ。降りると一面、雪景色!
テラスは貸切状態。雄大な旭岳の姿に感激!
30分ほど滞在してロープウェイで下山。ロープウェイ乗り場の周りは湿原になっていて、そこを散策。エゾノリュウキンカが群生していて、再び感動!

ロープウェイに中でも、写真を撮りまくり。?

旭岳の五合目で。
エゾノリュウキンカ。
リュウキンカの群生をバックに。


東川に戻って、ランチは北の住まい設計社のカフェへ。いつも地の本物を食べている2人は、味にも敏感。キタスマのパスタランチを美味しかったねえと完食。ショップに寄ると、お世話になっている渡辺雅美さん(北の住まい設計社の社長夫人でオーガナイザー)にばったり❣️普段でも会うことは限られているのに。

行く途中、株主の森からも
さっき登ったばかりの旭岳がくっきり!
美味しい!を連発の2人。


帰宅して、私がオンラインミーティングをしている間に、2人はお土産を買いに車で外出。空港で、りしりで会った関西組に再び遭遇したそう❣️

延々仕事をしていると、シズちゃんが夕食に生姜焼き定食を作ってくれる。ストーブ鍋で炊いた東川のゆめぴりかも最高の炊き上がり。さすが大家族のご飯をいつも作っているだけある。手早い、美味しい!
夜は、シゲちゃんのベットルーム・リフォーム計画に話が弾む。ピンクが大好きなシゲちゃんのために、ピンクの寝室にすることに。?

料理中のシズちゃん。
至誠のそばでくつろぎ中のシゲちゃん。

外で食べるのも、うちで食べるのも楽しい!

5日目(6月10日)
またまた寝坊をしたら、おねえさん達はすでに朝食を終えていて「ご飯できとるよー」。ありがたい? 


雨かも?という天気予報は見事に外れ、快晴。美瑛へ。花の好きな2人の希望で、四季彩の丘へ。まだ季節が早くて、土のところも多かったけれど(その分、6月いっぱいは入場無料)真っ赤なポピーとブルーのサルビアは満開。なんと言っても、雄大な十勝連峰が一望できる丘の景色に、2人は大感激で写真を撮りまくる。三愛の丘にも行って静かな景色を愛でる。

サルビアに囲まれて。

ポピーも花盛り。


そして、拓真館へ。前田真三さんの生誕100年の「丘から丘へ」の展覧会を開催中。シゲちゃん、シズちゃんは本当に美しいものに素直に反応する。前田真三さんが今年100歳を迎えたおとうさんと同じ歳!ということに気づき、さらに親近感が、、、。

それぞれ好きな写真が違う。
前田真三さんの代表作「麦秋鮮烈」。


白樺回廊を散歩していると、庭で撮影中の前田景さん(前田真三さんのお孫さん)にばったり❣️少し立ち話をさせて頂き、SSAW_bieiへ。お店の入口で「下田結花さんですか?」と声をかけてくださったのは、高橋よしこさん(SSAWのオーナー、料理家)のご両親❣️徳島からいらしたとのこと。ひとりずつに、お母様の手作りのジャムを頂き、恐縮しきり。8席だけのカウンターで、ランチをご一緒させて頂く。

白樺回廊を通ってレストランへ。
美瑛の丘スープ。
高橋よしこさんの料理は、いつもやさしい。
モリモリランチプレートを完食!
シズちゃんと私は、ラベンダーアイスをデザートに。


シゲちゃん、シズちゃんも楽しみにしていた高橋よしこさんの料理。最初の丘のスープは、アスパラとキャベツ(山椒と柑橘入り)の2色。「もう食べ終わっちゃう」とシズちゃんは名残惜しそうに言う。
ランチプレートはキムパ風の手巻きご飯とおかずの盛り合わせ。量もたっぷり、種類もたっぷり!どれも美味しくて、3人ともペロリと完食。さらにデザートも。? 最後にお店の外で、高橋さん、ご両親と一緒に記念写真❣️おねえさん達も私も、忘れ難い時間に。

高橋さんのご両親も一緒に。

帰り道、織田コレクションによる「ミッドセンチュリー展」(現在、イタリア、北欧、アメリカを同時開催中)を見にせんとぴゅあに寄ると、ここでも東川移住組の友人2人にばったり❣️
夜はさすがに疲れて、(お腹もいっぱいで?)夕食抜きで3人とも早々に寝てしまう。

6日目(6月11日)
前日早く寝たので、私も4時半起床。しかし、おねえさん達はすでに起きていた。?
「また奥泉に行きたい」とシズちゃんが言い、7時開店を待って奥泉へ。お粥定食の後は、中国の武夷岩茶(水金亀)を飲みながら、ゆっくりおしゃべり。

2度目の奥泉。
シゲちゃんはお粥と揚げパン!

そうこうしているうちに雨が降ってきたけれど、空港に行く前に田村ファームへ。アイスとソフトクリームを堪能して、旭川空港へ。最後のお土産調達(ルタオのチーズケーキやロイスの生チョコ、東川のお菓子とコーヒー)。の後、シゲちゃん、シズちゃんはゲートへ。ありがとう、ありがとうを言い合いながら。

雨だけど、アイス❣️


13時25分の飛行機に乗り、2人がそれぞれの岐阜の自宅に着いたのは9時近く。7時間の道中、本当にお疲れ様でした。「家に着いたよー」のLINEに、乗り換えを心配していた私はホッ。


振り返って見ると、1ヶ月くらいいたかのような充実した時間だったなあ、と思います。天気にも恵まれ、人にも恵まれて。庭もシャスターデージーが満開で、このうえなく美しい季節。


結婚して39年。結婚式以来、ほとんど交流がなかったおねえさん達。至誠が逝ってしまう間際に東京の家に泊まってもらい、最後まで看取った日々。辛く耐え難かった時間が、おねえさん達と一緒だったことで、なんとか凌ぐことができました。そこから何か連帯感が生まれたような気がします。


他の方に言われて初めて気がついたのだけれど、おねえさん達は私の小姑にあたるんですよね。でも、そんな感じは全然しない。姉妹がいない私は、とても自然に末っ子の妹になった感じです。


おねえさん達はとても優しくて、おもしろくて、おしゃべりで、ユーモアと笑いがいっぱいで。お互いを気遣い、私を思いやってくれているのをいつも感じていました。


そして、とっても働き者!庭も家もすっかりきれいに。?


「縁」て本当に不思議だな、と思います。


「至誠があんなに行きたかった東川の家に、私たちも行ってみたい」と言ってくれたおねえさん達。シゲちゃんはちょっと脚が不自由なこともあり、今までほとんど旅行に行ったことがありません。だから、実現したのが夢のようです。


魔法のような6日間。私は一生忘れません。
そして、またいつか、おねえさん達がこの家に来てくれることを心待ちにしています。

おねえさん達が帰った日の夕景の庭。

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