「結花の幸せだけが望みだ」と至誠は言った

10月26日、火曜日。午後4時26分。肺炎のため、至誠は逝きました。私に頭を抱きかかえられたまま。コロナ禍の面会禁止の中、防護服やマスクから僅かに出ていた頬を至誠の額に押しつけ、右手で頭を抱き、左手を至誠の心臓に押し当てていました。至誠はずっと自然昏睡の状態で、何も苦しまずに旅立ちました。部屋に入ることができ…

切なくて大切な時間ーー病院の待合室で

朝、4時15分。枕の下に入れた携帯が鳴りました。病院からでした。「少し脈拍が弱くなったのでお知らせします。もう一段、脈拍が下がったら、ご連絡しますので病院にいらしてくだ…

ずっと私を支えてくれた

昨日、至誠のお姉さん2人が岐阜から来てくれました。夜でしたが、3人で至誠に会うことができました。至誠はすやすやと寝ていましたが、お姉さんたちの呼びかけに、目をぎ…

至誠と共にーー1分でも長く、笑顔でいよう

朝6時。病院からの電話で目覚めました。すぐにタクシーで病院へ。不整脈が多く、血圧も測定不能なほど下がったとのことでしたが、私が着いた時には、少し落ち着いていまし…

奇跡を信じてる

快晴の日曜日の朝。病院からの電話にびくっとしました。「すぐに来てください」と先生の声。体の震えが止まらないまま病院に駆けつけると、5分間だけ至誠に面会することが…