奇跡を信じてる

  1. Family

快晴の日曜日の朝。


病院からの電話にびくっとしました。「すぐに来てください」と先生の声。体の震えが止まらないまま病院に駆けつけると、5分間だけ至誠に面会することができました。


急に血圧が下がったとのこと。薬で何とか持ち直し、ほんの少しほっとしました。


とにかく1人ではいられなくて、千葉の弟を呼び寄せました。病院を出てすることもなく、弟と家に帰る途中、二人とも朝ご飯を食べていなかったこともあり、龍口酒家に寄りました。


至誠はここの五目焼きそばが大好きでした。一緒にランチに行くと、私はその時々でいろいろなものをオーダーしましたが、至誠はいつも五目焼きそばでした。
メニューを見ると、五目焼きそばがなくなっています。でも今日はなんとしても至誠が大好きな五目焼きそばを食べたかった。


至誠が顔見知りだったマスターに話をすると、特別に五目焼きそばを作ってくれました。至誠が好きだった味。少しも変わらず、美味しい。弟と2人で完食しました。


帰りに出口でマスターが待っていてくれて、手を合わせてお辞儀をしてくれました。早く良くなりますようにと。


至誠がつないできた地元との縁。今、私がそれを使わせてもらっています。


家に帰っても落ち着かず、ひとり散歩をしました。
至誠と一緒に歩いたところ。至誠が歩いたかもしれないところ。


今はただ奇跡を、信じています。

Day5

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