先週は3人のゲストが東川2M houseに来てくれました。今回が初顔合わせ、という2人がいたにも関わらず、とても自然に、和やかに、奇跡のような時が過ぎていきました。
私たちなりの特別なことをして過ごした、特別な時間でした。
・−22℃の朝、川岸に霧氷を見に行く。
・4人で並んでリフトに乗ってスキーをする。
・一緒にご飯を作って、薪ストーブの炎を見ながら食べる。
・家の中から夜空の星を眺める。
・映画館メニュー(サンドイッチやポップコーン、コーラ)で、部屋を暗くして「海の上のピアニスト(完全版)」を観る。
・雪道を散歩して、奥泉で朝ごはんを食べる。
・雪景色の庭の、外のテラスのソファでお茶をする。
・−22℃の朝、氷のプレートを作る。
無邪気で、笑いの絶えないおしゃべり。それが何より楽しくて。
みんなそれなりの年齢を重ね、決して憂いのない日々ではありません。体の不調、手術、家族の問題、仕事の先行きなど、それぞれに「重荷」を抱えています。そしてそれは時に、悲しみのかけらにもなる。
20代の憂いのない時間はもう戻ってはきません。でも、だからこそ、今の笑いは20代の時よりもより深く、重く、貴重なのです。
例え、同じメンバーで同じ季節に集まったとしても、同じ一瞬は二度とないとわかっているから。
人生は次々に、辛いことを投げかけてきます。それを必死で受け止めて、それでも前に進んでいく。みんなそうして生きています。
私自身、まだ至誠がいなくなったことから回復していないと感じます。少し時間が経って、表面は変わりなく過ごせるようになったから、よけいそう感じるのかもしれません。
今日も東川は真っ白な雪が止むことなく降っています。キツネやウサギの足跡も、すっかり消えてしまいました。それでも降る雪が少し大きくなり、季節は、春に向かっていると感じます。あと一月もしたら、雪の下から蕗のとうが芽を出すでしょう。
春は確実にやってくる。そう信じることを人は「希望」と呼ぶのです。
オペを前にした友人に、心を寄せながら、またこの場所で再会することを願って。